右脳中心の生き方へ

TEDの中でもとても愛を感じるプレゼンテーション。
それは、ジル・ボルト・テイラー博士の「パワフルな洞察の発作」です。

神経解剖学者で脳の研究をしている有能な彼女があるとき脳卒中を起こした。
左脳の機能が停止し、左脳がつかさどる言語や右腕の機能が麻痺したのにも関わらず、その瞬間、彼女は驚くべき感覚を得たと言っている。

自身と周囲との境界が分からなくなることで、自身が大きく広がるように感じて、すべてのエネルギーと一体となる「素晴らしい感覚」を得た。

また博士は右脳と左脳についてこう言っている。

左脳と右脳の働きはまったく異なる。
左脳は、直線的・系統的に考え、「過去と未来がすべて」
右脳は、映像で考え、運動感覚で学び、「この場所、この瞬間といった現在がすべて」

この話を聞いたとき、カウンセラーとしてカウンセリングする中で大事にしていることと同じものを感じた。

現代の日常生活は、言語を軸に物事を考え、過去から学び未来のために生きる時間軸、つまり「過去と未来がすべて」である左脳中心の世界だ。

カウンセリングでは、この左脳中心の世界から右脳中心の世界へシフトさせる。

そして、日常で使い続けている言語や思考活動を休ませ、内面性や感じるままの感情だけに意識を向けてもらう。そして、過去・未来を通じて「いま、ここ」にいることを感じてもらう。

メンタル面で不調をきたすときの特徴として、大きく分けて2つパターンがある。

1つは、過去にあった辛く苦しく嫌だった出来事ことを忘れられず何度も何度も繰り返し思い出してしまう状態。

もう1つは、専門用語で「予期不安」と言うのだけれど、まだ起きていない将来や未来に対して不安や恐れの感情が上回ってしまう状態。
これはまさに、テイラー博士のいう左脳の世界ですね。

カウンセリングでは、左脳の思考を休ませるために、まずは呼吸によってカラダの内側に意識を向けることからはじめます。そして、様々な感情の揺らぎを言葉にして浄化することによって、右脳中心の活動へとシフトしていく。そこではじめて「今、ここ」にあるものが何なのかに向かうことができる。

TEDの話に戻るけれど、ジルボルトテイラー博士は、最後にこうメッセージを残してプレゼンを結んでいる。

「私たちがより多くの時間を右脳にある深い内的平安の回路で生きることを選択すれば、世界にはもっと平和が広がり、私たちの地球も、もっと平和な場所になると信じています。」

地球に生きる一人の人間として私はとてもこの結びのメッセージに共感している。そしてまた、壮大かもしれないけれど、一人のカウンセラーとして、どうすれば「右脳中心の生き方」ができるのかを探求していきたいと思う。

右脳中心のボーダレスな世界こそ、これから築かれるべき私たちの道ではないだろうか。

さらに深めたい方は、テイラー博士の奇跡の脳を読むことをおすすめします!

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