愛着障害の「心をひらく」ことができないとは
愛着障害を抱えていると「心をひらく」ことに困難を抱えている場合があります。「心をひらく」とは、自己開示において抵抗や反発を感じるということですが、その根っこには、「自分が人から信じられている」という体感の弱さがあるんですね。
愛着障害の根っこにある自己否定
自己否定とは、「自分のような人間は誰にも愛されない」「自分は嫌われて当然の存在だ」というような、自分を無条件に罰したり、受け取ることを拒否してしまう意識や反応があるということ。
「人を信じる」ということも、「信じる」という思考は理解しているけれど、経験や身体感覚としてはどうかというと、そこは空っぽで、「ない」という感じなんですね。
自己否定は変容させていくために
根っこにある自己否定を変容させていくためにできる取り組みは、まずあなたの価値を無条件に肯定してもらえるという体験を獲得していくことだと思うのです。
「無条件に肯定される」、この経験が心理学用語で言えば、「基本的信頼感」「自己肯定感」への最初のプロセスではないでしょうか。
愛着障害ではなくとも、無条件の肯定を感じられるとき、人は大きな安心感や受容を感じられると思うのです。その積み重ねが、自然と心をひらかせていくとも言えるのだということ。
心をひらくとき
どんなあなたでも、あなたを信じてくれる人の存在に見守られるとき、あなたは自然とあなたでいることを選ぶのだと思います。
どんな人となら、あなたは心をひらくのでしょうか。
それは、あなたを認めてくれて、一緒にいることに安らぎを感じ、あなたのいないところであなたを大好きだと言い、あなたへ愛を注いでくれる人なのか。
あなたを疑い、不安や心配ばかりを感じ、あなたに執着し、あなたのいないところであなたの悪口を言い、あなたの愛に嫉妬し、執拗に求める人なのか。
信じる力が心をひらかせる
人は自分を信じてくれる人に心をひらくのだと思います。それも、無条件にあなたを信じてくれる人。
「信じる」とは、心をひらかせる愛の力だと思います。