愛着形成がうまくいかないとどうなるの?

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愛着形成がうまくいかないとどうなるの?

一つには、感情の部分を受け止めないまま、行動の部分を叱ったり、認めてしまわないこと!

これは、順序、順番がとても大切ということでもあります。

子ども時代の愛情不足や愛情過多、傷ついた経験の多さなどから心の土台に安定した愛着が形成されなかったとき、人との関わりの中でどのような生きづらさを持つのかについて触れたいと思います。

負のモデリング、正のモデリングができない

正のモデルリングができない
→他の人が褒められると自分もそうするのでなく、自分が褒められないことを不満に思ったり、いちいち褒めてほしがる

負のモデリングができない
→他の人が叱られたら、自分もしないでおくことができない

例えば、叱る、褒められるという行為においても、愛情不足からくる抵抗や反発、拒否行動が潜んでいることによって、その意図や目的をそのまま受け止め、理解し、行動を変化させるということに困難を抱えています。それは本来の気持ちと行動・言動が一致させられないという矛盾を抱えていることでもあるんですね。

周りの人を振り回す、誤解が生じやすい

そのため周りの人は、本人の本心を汲み取れきれず、その矛盾を見抜くこともできず、言動や行動に振り回されたり、誤解が生じることで行き違ったりしやすくなります。それにより、本人の本来の気持ちとは異なった裏切りや落胆の気持ちを受け止めてしまうこともあります。

改善していくためには…

愛着形成がうまくいかなかったとき、その改善において重要な関わり方がいくつかあります。

 安定した愛着形成には2つの経験が大切

まずは、「自分の気持ちを認められる」経験を持つ。その次に、「自分とは違った気持ちもある」ことを知る経験を持つ。この2つの経験がとても大切です。

そして、感情の部分を受け止めないまま、行動の部分を叱ったり、認めてしまわないこと!これは、順序、順番が重要でもあります。

愛着不安も愛着回避も愛着障害に圧倒的に足りていない経験は、自分の気持ちを認められることなんですね。自分の感情を認めるとは、共感してもらうとも言い換えられます。

自分の感情に共感される経験をして、はじめて自分以外にもそれぞれが違った気持ちを持っていることを感じられるようになり、自分とは違う感情もあるんだ!と他者の感情も知ることができるんです。だから、この順番が肝になります。

みんなが違った思いや特性を持っていることを確認し合うこと

自分の感情に共感される、受容される経験が増えてきたとき、ようやくみんなが違った思いや感情、性格や気質など異なる個性や特性が持っていることに意識が向くようになります。そこで今度は、相手に何をしたら喜ばれるんだろう、嫌がられるんだろうという他者への興味・関心が生まれ、叱られたり、褒められたりすることにも、自分の経験として蓄積し、行動を変化させることができるようになるんですね。

例えば、りんごが好きな子に、みかんをあげても喜ばれないという経験をしたら…

自分の好きな「りんごをあげる」以上に、それぞれが相手が何を好きなのかを知り、その好きなものをあげることによって、人から喜ばれるという経験を初めて獲得できるんです。その前提には、「自分と自分以外の人間は本来違う」ことを知った経験があるからこそ、できた行動です。

1対1の関係性を土台にしていくこと

愛着障害を抱えている場合にはもう一つ踏まえた方がいい要素は、お互いに認め合うことを体感として得るために、最初は1対1の関係を土台にすることをおすすめします。

なぜかというと、自分の思いや個性が尊重され、受容されていない段階で複数の人との関係性を土台にしてしまうと、安定感が揺らいでしまい、数の多さからくる複雑性から混乱や不安をあおってしまう可能性を含むからです。

最初は1対1の関係性です。そこから少しずつ関係性を広げていける対象を増やしていく段階をもたせてあげることで、自身のアイデンティティを受容し、その先にあるコミュニティや社会の中で、自分の役割を担い、自分の可能性やできることも広げていこうという挑戦がはじまります。

願うこと、それは今日も心の土台に愛着を♬

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