苦しみを逃がさない”無言の抵抗”

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苦しみを逃がさない”無言の抵抗”

苦しさを感じるとき

抱えている問題や出来事自体
または苦しみを与える自分以外の誰か
などが原因だと思考をめぐらせます

カウンセリグの中では
その苦しみをよーく分解していくのですが

「苦しみの原因はこの出来事なんです」
「この問題が苦しみのもとなんです」
「この人のせいで苦しんでいるです」

というような感じのときは
まだ思考に囚われている際中なので
なかなか楽になりません

思考をめぐらせた結果、
「これが苦しさの原因だ!!」と思っている場合は
大抵、本当の原因ではないことが多いです

なぜかというと根の深い苦しみほど
自分でも気付いていない”無言の抵抗”が苦しさを逃すまい
とまとわりついているからです

徹底的に降伏する

何か苦しみがあったとしたら

抵抗するのをやめて
「もうどうでもいいや…」と考えるのをやめてしまうと
案外、楽になったりしますよね

つまり、今のその状況に降伏してしまうということ

このときの”降伏”は

「どうにかならないだろうか」
「これからどうなってしまうのか怖い」
「ひとまず降伏すれば、この状況から抜け出せるだろう」
というような淡い期待すらをもすべて捨てて

「この苦しみと一生つきあってもいいし」
「人生どうなってもいいし」
「もうとにかく降参します。(終わり)」
というような徹底的な降伏です

一見、それってただの自暴自棄じゃないの??
と思うかもしれませんが、自暴自棄とは違うんです

自暴自棄とは
降伏のふりをした”無言の抵抗”です

自分でも気付いていない深いレベルで
自分の思うようになっていないことへの
無言の抵抗があるんですね

なので、心のどこかでは
イライラしていたり、怒りを感じていたり
ざわざわ、そわそわと落ち着かず、不安を感じていたり
平和が訪れていない状態です

本当に失ったものは何か

すべてを失ったと思うとき
もう人生は終わったと思うとき

本当に失ったものは何でしょうか

それは失ったそのもの自体や状況、または人に対し
自分がおいていた価値や意味です

自分の人生にとってそれが重要だ、必要だ、
と高い価値を置いていたものほど

失ったときには
人生が崩れる落ちるように感じて
本当に苦しくなります

「分かりたい」「意味を知りたい」という思い

あとはなぜそうなったのかを
私たちはいつも知りたいし、分かりたい

なので、すべてを失ったことの理由や意味
が分からないとまた、そこでさらに苦しみます

長い年月をかけて築きあげた仕事やキャリア
心の支えとしてきた生活の糧
深い愛でつながっていた相手
成功を目前に奪われた、敗れてしまった夢
心の飢えからうまれる意味づけ(これがないと生きていけないetc…)

大きな大きな感情がそこに付随しているもだからこそ、
その意味や価値を手放すことは大変難しく、苦しいものなんですね

そして、そういった苦しみにこそ、カウンセリグ・セラピーは本当に役に立つと思っています。

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