もしも、自分の行動パターンや人間関係において不安や問題を抱えていたら。
それは、あなたの「愛着スタイル」が、行動パターンや人間関係の築き方を無意識で支配しているということに気がついて下さい。
【こんな行動や対人関係のパターンをもっていませんか?】
□人の顔色ばかりを必要以上に気にしてしまう
□気疲れしすぎて自分がクタクタになる
□対立を避けるあまりにいつも相手に合わせてしまう
□いつも不安を感じている
□人と親しい関係になるのがわずらわしい
□結婚して縛られるのがイヤ
□助けを求めても傷つけられるだけだと思う
□引っ越しや放浪を繰り返している
□安住の地を求めてさまよう
□ちょっとしたことで傷つく
愛着スタイルについて、精神科医の岡田尊司氏はこう説明しています。
「愛着スタイル」とは、その人の根底で、対人関係だけでなく、感情や認知、行動に幅広く影響していることがわかってきた。パーソナリティを形造る重要なベースとなっている。
愛着スタイルは、他者とつながり、相手から慰めや支えを得ようとする行動面だけでなく、自分が助けや慰めを求めたときに、相手がどう応じるかについて、どんな期待をもち、どれだけそれを当てにしているかという心理的な面にも関係する。
(出典:「愛着障害」著者)岡田尊司)
つまり、幼少期から青年期に至るまでの人格形成期において、
・親や周りの大人たちは、当てにならず、助けを求めたら、傷つけられるだけだと思ってきた人
・親や周りの大人たちは、自分のことを心配して助けてくれると信じられてきた人。
この違いは、親や身近にいる親しい人との関係だけでなく、その後の人生において出会うすべての人たちとの対人関係に影響が及びます。この違いが、あなたの今の行動や人との関係性を結ぶ上でのパターンになっていて、それが自分の「愛着スタイル」として、潜在意識を支配していると言えると思います。
安定した愛着スタイルの人と不安定な愛着スタイルの人。
自分が困った時、つらい時、苦しい時、相手が自分の助けになってくれると信じることができていて、実際にすぐに適切な相手へ助けや慰めを求め、それをしっかりと得る事ができて、困難や辛い状況を乗り越えることができる人。
自分が困った時、つらい時、苦しい時、自分が助けを求めたりすると、拒絶されるのではないかと不安になって、助けを求めることをためらったり、最初から助けを求めようとしなかったりする。はたまた、助けを求めたとしても、求め方がぎことなかったり、過剰すぎたりすることで、相手を苛立たせてしまったり、怒らせたり、肝心なことを切り出せずに本来得たかった助けを相手から効果的に得る事ができずに終わってしまう人。
「愛着スタイル」のちがいが、こんなにも行動の結果や人間関係の構築に落差を生む原因ともなる。ぜひ知ってほしいことは、「愛着障害」というものは、子どもだけでなく、むしろ大人にひそむものだということ。
「愛着スタイル」は、母親との関わりを出発点として、その人にとって重要な他者との関係の中で、お母さんのお腹に入ってから長い年月をかけて意識・無意識に関わらず、培われていくものです。
自分の「愛着スタイル」が不安定だと感じた場合は、まず子どものころ、自分はどのような愛着関係の中で、どのような愛着スタイルが形成されてきたのかを振り返り、知る必要があります。
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