子どもの頃の自分が守りたかったことは家族のバランス
愛着障害などの幼少期に傷ついた経験やトラウマが多かった場合などは特にだと思うのですが、意識的・無意識的に関わらず、家族の中ですごく我慢したり、無理をしたり、抵抗や反発があったり、etc
一見問題行動のように取られるような出来事でも根底、心の奥底にある思いを見ていくと
「家族が壊れないように一生懸命バランスをとろうとしている子どもの自分」がいるんですね。
それは
亡くなってしまった家族の人生まで引き受けようとして苦しかったり
誰にもわかってもらえない悲しみを先祖代々から引き継ぎ続けていたり
自分には親が必要だとわかってほしいために、あえてダメな自分でいようとしたり
家族が壊れないために、自分が何とかしようと我慢をする、何かを犠牲にする、苦しいし、辛いし、嫌だけど、自分がそうすることで、家族が壊れないように、必死にバランスをとろうとしているのですね。
「自分が頑張れば、これからも家族でいられるかもしれない」
「自分が我慢すれば、両親の支配から逃れられるかもしれない」
「自分がダメでいれば、家族の関係を保ているかもしれない」
家族がうまくいくために小さい子どもの自分が心を痛めながら、苦しみながら、必死で考えた方法でもあったと思うのです。
そして、大人になった今、問いかけてみてほしいと思います。
その方法は今も必要?
これからも続けたいこと?
本当はどうしたかった?
この問いを見つめたときに、自分の中の癒されてない傷が見えてくるでしょう。
もし、自分の中に「もう本当はやめたい!」「そんなことをして欲しくない!」という思いがあれば、その声をちゃんと聞いてあげてみてほしいと思います。
許すとか、もう関係がないということよりも、自分の思いをまっすぐ受けとめてあげることが先なんですね。
大人になった自分に問いかけたとき、それが愛なのか、愛のフリをした我慢なのか、それは自分が楽になり、エネルギーがわいてきたか、それとも、苦しく疲弊してきたかで分かってくると思います。